2月の「インフルエンザ」は経営リスク 生産性を守るための労務管理とは

2月、年度末に向けたラストスパートの時期ですが、この時期ならではの注意すべき「経営リスク」をご存知でしょうか?

それは、オフィス内でのインフルエンザの集団感染です。

最新の報告(2026年2月中旬)では、香川県内は流行の目安となる「注意報レベル」を上回る状況が続いており、特に今シーズンは感染スピードが速いとされる新変異株も発生しています。一度職場に持ち込まれると、瞬く間に「オフィス内パンデミック」を引き起こしかねません。

一人が「少し熱があるけれど、忙しいから」と無理をして出勤した結果、チーム全員がダウンし、業務が完全にストップしてしまう……。そんな事態は避けたいものです。

「インフルエンザの社員にどう対応するか」は、単なる体調管理の範疇を超え、企業の「安全配慮義務」に関わる問題です

生産性を落とさないための「インフルエンザ対応チェックリスト」をもとに、労務管理について確認していきましょう。


インフルエンザ集団感染を防ぐ!対応チェックリスト

会社として「どこまでルール化できているか」を確認してみましょう。

【1】感染を広げない「出勤停止」のルール整備

  • [ ] 「発症後5日、かつ解熱後2日(または3日)」の出勤停止基準を明文化しているか?
    • 就業規則や内規で定めておくと、指示がスムーズになります。
  • [ ] 「出勤停止命令」を出した場合の賃金の扱い(有給か、休業手当か)が決まっているか?
    • 会社が「強制的に休ませる」のか、本人が「自主的に休む」のかで法的な扱いが変わります。事前の取り決めがトラブルを防ぎます。

【2】「無理をさせない」柔軟な働き方の運用

  • [ ] 「熱はないが菌は持っている期間」のテレワーク活用を認めているか?
    • 本人は元気でも感染力がある期間、自宅で業務ができれば、生産性を維持しつつ感染リスクをゼロにできます。
  • [ ] 診断書の提出を「必須」にせず、柔軟に対応しているか?
    • 高熱時に診断書のためだけに外出させるのはリスクです。領収書や薬の説明書の写真代用を認めるなどの配慮が、早期回復を促します。

【3】オフィス環境の「防衛」対策

  • [ ] 加湿器の稼働と「湿度50〜60%」の維持ができているか?
    • 乾燥はウイルスの味方です。適切な湿度管理は、最も安価で効果的な生産性向上策です。
  • [ ] アルコール消毒液を「入り口」と「共有スペース」に配置しているか?
    • 共有のドアノブや複合機からの接触感染を防ぐ導線ができているか確認しましょう。

【4】リスクマネジメント・教育

  • [ ] 「無理な出勤」を美徳としない社風作りができているか?
    • 上司が「熱くらいで休むな」という態度を見せると、結果的に集団感染を招き、会社に大損害を与えます。
  • [ ] 傷病手当金の申請手続きを、従業員に周知しているか?
    • 長期欠勤になった場合の経済的サポートを伝えておくことで、従業員が安心して休める環境を作ります。

💡 まとめ

インフルエンザ対応で最も重要なのは、「休ませる勇気」と「休ませるルール」です。

「一人の不在をカバーするコスト」と「部署全員がダウンするコスト」を考え、今回のチェックリストをもとに適切な対応を進めていきましょう。


もし、インフルエンザによる休業時の賃金支払いルールや、就業規則への記載方法で迷われている場合は、ぜひ当事務所へご相談ください。貴社の実態に合わせた、無理のない制度設計をご提案いたします。