
ゴールデンウィークが明け、次に皆が気になるのは「夏休み」の予定ではないでしょうか?
そこで例えばこの時期に、「有給休暇の計画的付与」の導入を検討してみてはいかがでしょう。
「休みを増やしたいが、仕事が回らなくなるのが心配」「年5日の取得義務化への対応がギリギリになっている」……。そんな悩みを解決する、計画的付与の活用法を解説します。
1. 有給休暇の「計画的付与制度」とは?
有給休暇のうち、5日を超える分について、労使協定を結ぶことで、あらかじめ会社側で休む日を指定できる制度です。
- メリット(会社側): 業務の閑散期に一斉休業させることで、個別の時季変更権の調整が不要になり、業務効率が上がります。
- メリット(従業員側): 「周囲に気兼ねして有給が取りにくい」という心理的ハードルが下がり、確実にリフレッシュできます。
2. 2026年夏のカレンダーから考える活用パターン
今年のお盆休み周辺を例に考えてみましょう。
- 一斉付与方式: お盆休みの前後に有給を充て、会社全体を「8/8~8/16の大型9連休」にする。
- 交代制付与方式: 部署ごとにA班・B班に分け、お盆の前半と後半で付与する。
(11日が祝日なので、有給消化とお休みの日数を公平にするには、少し調整が必要かもしれません)
- 個人別付与方式: 従業員がカレンダー上で自由に選べる「記念日休暇」や「リフレッシュ期間」として設定する。
3. 導入に必要な「3つのステップ」
制度を導入するには、単に掲示板に貼るだけでは不十分です。法的な手順を踏む必要があります。
- 就業規則への記載: 「労使協定により計画的に付与することがある」旨を定めます。
- 労使協定の締結: 労働者の代表と、「付与する日」や「対象者」などについて書面で合意します。
- 付与日の周知: 少なくとも1〜2ヶ月前には従業員に知らせ、プライベートの予定を立てやすくします。
4. 注意したい「こんな時どうする?」
- 有給が足りない新入社員は?: 一斉休業にする場合、有給がない社員だけを出勤させるわけにはいきません。特別休暇(有給)を与えるか、休業手当を支払うなどの配慮が必要です。
- 退職予定者は?: 計画的付与日までに退職が決まっている場合、その日は対象外となるのが一般的です。
- 「5日を超える分」の数え方は?:その従業員が保持している有給休暇のうち、「最低でも5日は本人が自由に取れるように残しておく」必要があります。
例: 有給が10日ある社員 → 計画的付与に使えるのは最大5日まで。
例: 前年度の繰り越し分を含めて20日ある社員 → 15日まで計画的付与が可能。 あくまで「本人の自由な時季指定権」を奪いすぎないためのルールです。
最後に:
年5日の有給休暇取得義務について、無理に一人ずつ取らせようとすると、特定の時期に業務が集中するリスクもあります。
「計画的付与」をうまく使えば、組織全体の生産性を落とさずに、従業員の満足度を高めることができます。協定書の書き方や、Excelでの有給管理台帳の作成でお困りでしたら、お気軽にご相談くださいね。
